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2005年06月13日

●DVD 黒澤明『夢』

狐の嫁入りの場面が見たくて借りた。
昨日、ぁゅぁゅと酔っ払って、二人で並んで見た。

短編の作品がたくさんつまった映画だった。
それぞれ「こんな夢をみた」からはじまる。

私が一番印象に残ったのは、オバケの話。
夕闇の中、軍服の主人公がトンネルを歩いてゆく
長いトンネルを出ると、夜の帳が落ちている。
足音がして後ろから主人公の部下がトンネルから出てくる。
顔が青い幽霊。
幽霊は自分が死んだ気がしないのだと、認められないのだと話し出す。
その幽霊は、遠くに見える山の麓の明かりを指差して、そこに年老いた母が待っていると。
今も自分の帰りを待っていると。
主人公は言う、死んでいるのだと、成仏してくれと。
幽霊は納得してトンネルの中へ帰ってゆく。切なく見送る主人公。
すると、トンネルからすごく多人数の行進する足音が聞こえてくる。
彼の部隊の部下達が、幽霊なんだけど、ぴったりと連隊を組んで現れる。
同じように主人公は話をして、自分だけが生き残ったことを詫び、一緒に死にたかったと告白し
主人公の号令で回れ右をし、幽霊達はトンネルに帰っていく・・・という作品。

怖くもあったけど、圧倒的に切なかった。
こんな人たちが、きっとものすごく居るんだろうと思ったら
絶対、どんなことがあっても戦争は嫌だと思った。
こんな夢を見たら、作品にしたいだろう、黒澤氏も。すばらしい。

ぁゅぁゅが気に入ったのは、主人公が美術館でゴッホの絵を見ているうちに、
絵の中に入りゴッホに会うという作品。
色彩がとても美しくて綺麗だった。

いくつかあったけど最後の作品は、安曇野がロケ地に使われた作品。
私の父が「原風景」と大切にしている場所。
もちろん演出は加えられているのだけど、
その土地のもつ美しいエネルギーみたいなものはしっかり画面から伝わってきた。
池ちゃんとそこへ行ったのは何年前だったろう。
私の故郷は緑に溢れた美しい場所。
なんだか、ちょっとホームシックになっちゃった。

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