
おう、チカ
けえってきたかや
玄関に迎えにゆくのは、紛れも無く、ちっちゃいチカ。
ただ一日でも行こうと時間の確認もせず予定を立てた馬鹿娘の私。
帰りの飛行機は羽田発9時半。
それなのに松本からの始発、新宿着9時半。
山梨県の大月駅の始発に乗ると間に合うからと夜中の3時に起きて送ってくれた父。
Things happen for a reason.
いろんな話をした。
その中から二つだけ書き留める。
ひとつ。
親友たちの死に触れて。
惜しい人が早くに迎えがくる。
さしずめ俺は人生の補習を受けてるとこだって笑ってた。
まだまだこっちでやらなきゃいけないことがあるから残されたんだろうって、父。
おじちゃんたちは向こうの人手不足に借り出されたんだろね、と私。
向こうで役に立てるように、こっちでスキルを磨いておかなくちゃ。魂をピカピカに。
もうひとつ。
将来のこと。
「どこに居ても、行っても大丈夫になりたい」って私は前日に両親に話した。
まだ暗い大月駅のベンチで一緒にサンドウィッチを食べながら父が言った。
「こっちをホームグラウンドにしたらどうだ」ニコリ。
「んー」私は、もぐもぐしながら考えた。
じゃあ、またね。
お父さん、ありがとう。
おう、元気でな。
改札の前でHUGをした。
改札挟んだ向こうとこっちで、また手を振った。
反対側のホームの電車に乗ったら、また父が改札に現れて手を振ってくれた。
じゃあ行くでな、元気でなって。
はじまりの朝を突っ切って電車は進む。
山梨の新緑の山々を窓に、父の言葉を噛み締めた。
そうかぁ
世界中、日本中飛び回っていいんだ。
アウェーに行って戦っていいんだ。
ホームを松本に構えるのもアリなんだ。
佐世保と行ったり来たりもアリなんだ。
私は自由で、こんなにも愛されてて、まるごと認めてもらってる。
この旅で会った人達の中に一ヶ月の半分を沖縄に住み、新宿にオフィスを構えて飛び回ってる人が居た。
キラキラしてた。
私、飛行機に乗るの好き。旅が好き。
人に会うのが好き。
飛び回るの好き。
未来は私の手の中に。
決めて進めばいいだけ。
なんてシンプル。
大好きな お父さん、
まだまだ元気でいてね。